歯科医院で「レベルが上がりましたね」と言われても、自分では変化を感じにくい——よくあることです。鏡の前に立つたびに印象が変わるので、進んでいるのかどうかが判断できません。
この「レベル」という言葉は、実は明確な仕組みの上に立っています。そして、その仕組みには2つの並べ方があり、どちらを見ているかで話が変わります。順に整理していきます。
「レベル」が指しているのは色の段階
歯科では、歯の色を表すのにシェードガイドという色見本を使います。歯の形をした見本が何本もつながっていて、それを口元に当て、自分の歯に近いものを探して番号を読みます。
ここで大切なのは、主観ではなく共通のものさしで表しているという点です。「白くなった気がする」ではなく、記号と番号で記録する。だから、時間が空いても比べられます。
「レベル」や「トーン」と呼ばれているのは、この見本の段階のことです。段階が明るい側へ移ることを「レベルが上がる」と表現しています。
記号の読み方(系統と番号)
歯科で広く使われている色見本は、色の傾向によって4つの系統に分かれています。
| 系統 | 色の傾向 |
|---|---|
| A系 | 赤みのある褐色系 |
| B系 | 赤みのある黄色系 |
| C系 | 灰色系 |
| D系 | 赤みのある灰色系 |
それぞれの系統に番号がついていて、番号が大きいほど色が濃くなります。 全部で16段階の構成です。
たとえば「A系の3番」と記録されていれば、赤みのある褐色系で、その系統のなかでは濃いほうにある、という意味になります。日本人の歯はA系に含まれることが多いとされますが、これも人によって違います。
ここまでが記号の読み方です。ただし、この記号を並べる方法が2つあることを知らないと、変化を読み違えます。
並べ方が2つある
同じ16段階の見本でも、並べ替えると別の意味を持ちます。
色相順の並び。 系統ごとにまとめ、系統のなかで番号順に並べたものです。A系の1番から4番、次にB系の1番から4番——という順序になります。これは自分の歯がどの系統に属するかを見分けるための並べ方です。歯の修復物の色を合わせるときなどに使われます。
明度順の並び。 系統をまたいで、明るい順に並べ替えたものです。先頭に来るのはB系の1番、末尾に来るのはC系の4番。途中は系統が入り混じります。これがホワイトニングの変化を見るための並べ方です。
「レベルが上がる」というのは、この明度順の並びで、より明るい側へ移ることを指しています。
なぜ2つ要るのか。ホワイトニングで変わるのは主に明るさだからです。色相順のまま見ていると、系統をまたいだ変化が読めません。たとえばA系の3番からA系の2番へ移るのは同じ系統内の1段階ですが、明度順で見ると間に別の系統の見本が挟まっていて、実際にはもっと動いていることがあります。
歯科医院で色を記録するときにどちらの並びを使っているかは、聞けば教えてもらえます。変化を追いたいなら明度順です。
費用に関する注記(自由診療について)
ホワイトニングは自由診療(保険適用外)です。治療内容は薬剤による歯の漂白で、費用は歯科医院や方法によって異なります。主なリスク・副作用として、施術中や施術後に歯がしみる(知覚過敏)、歯ぐきの一時的な白濁や刺激感、時間の経過にともなう色調の後戻りが生じる場合があります。無カタラーゼ症の方、妊娠中・授乳中の方、未治療のむし歯や重度の歯周病がある方などは受けられない場合があります。効果の感じ方や必要な回数には個人差があります。
明るい側にはもう一段ある
16段階の色見本は、もともと歯の修復物の色を合わせるために作られたものです。そのため、明るい側の範囲が、ホワイトニングで到達しうる範囲をすべて覆っているとは限りません。
そこで、16段階の明るい側の外に、施術後の色を表すための段階を別に設けた見本があります。ホワイトニング用として使われるもので、記号の体系も別になっています。
また、明るさを先に決めてから色の濃さと系統を決める、という組み立て方の見本もあります。ホワイトニングで変わるのが主に明るさである以上、明るさから読む順序のほうが実際の変化に合っています。
どの見本を使っていても、読む順序は同じです。 始める前の段階を記録し、そこから何段階動いたかを見る。使う道具が変わっても、この手続きは変わりません。
何段階変わるかは事前に決まらない
ここが期待の置きどころになります。
元の色が違えば、動ける幅も違います。 濃い側から始めれば動く段階数は多くなりやすく、もともと明るければ動く幅は小さくなります。段階数だけを目標にすると、出発点の違いを無視することになります。
上限は歯の側で決まります。 歯の色は、表面のエナメル質の厚みと、その下にある象牙質の色で決まります。薬剤が働きかけられる範囲には限りがあり、回数を増やしても届く先は変わりません。 どこまで行けるかは、始める前の診察でおおよその見通しを聞けます。
変色の原因によっても違います。 飲食物による着色が中心であれば変化を感じやすく、加齢による変色や、歯の内部に取り込まれた色素が原因の場合は動きが小さくなる傾向があります。
そしてもうひとつ、測り方に関わる大切な点があります。施術直後の白さには、一時的な分が含まれています。 薬剤の作用で歯が一時的に脱水した状態になり、実際より白く見えるためです。数日かけて水分が戻ると色は少し落ち着きます。この落ち着いた色が、その回の結果です。
だから、色を記録するタイミングは施術直後ではありません。数日おいてから測る。比べる相手は施術前の記録です。この考え方はオフィスホワイトニングとは?1回の効果・必要な回数・持続期間をわかりやすく解説でも扱っています。
費用に関する注記(自由診療について)
ホワイトニングは自由診療(保険適用外)です。治療内容は薬剤による歯の漂白で、費用は歯科医院や方法によって異なります。主なリスク・副作用として、施術中や施術後に歯がしみる(知覚過敏)、歯ぐきの一時的な白濁や刺激感、時間の経過にともなう色調の後戻りが生じる場合があります。無カタラーゼ症の方、妊娠中・授乳中の方、未治療のむし歯や重度の歯周病がある方などは受けられない場合があります。効果の感じ方や必要な回数には個人差があります。
自分で色を記録する方法
自宅で進める場合、記録を自分で取ることになります。条件をそろえるのがすべてです。
開始前に記録する。 これを飛ばすと、後から比べる相手がいなくなります。始める日に一度、番号を残しておいてください。
同じ場所で測る。 洗面所の鏡の前、窓際、リビング——場所が変われば光が変わり、同じ歯でも別の番号に見えます。測る場所を1か所に決めます。
同じ光で測る。 自然光がある場所なら、曇りの日の昼間が安定します。照明の下で測るなら、いつも同じ照明にしてください。白っぽい照明と黄色っぽい照明では、見え方がはっきり変わります。
同じ時間帯にする。 自然光を使う場合、朝と夕方では色温度が違います。時間帯も固定します。
服や口紅の色に注意する。 顔まわりの色は、歯の見え方を引っぱります。濃い色の服を着ていると歯が明るく見え、明るい色だと逆に見えます。測るときは同じ条件にそろえます。
写真は補助にとどめる。 撮影機器の設定や光で色が変わるため、写真だけで判断すると誤差が出ます。番号での記録を主にして、写真は記憶の補助として使うのがよいでしょう。
記録する頻度は、自宅で行う方法なら週に1回程度で十分です。毎日測ると変化が小さすぎて、かえって分かりにくくなります。進み方の目安はホームホワイトニングの効果はいつから?進み方と正しい測り方を解説にまとめました。
ホワイトニングのレベルに関するよくある質問
何段階まで上がりますか
始める前の色と、歯そのものの性質によって変わるため、事前に段階数を約束することはできません。上限を決めているのはエナメル質の厚みと象牙質の色で、薬剤や回数では超えられない範囲があります。診察で今の色を確認すると、おおよその見通しを聞けます。
自分でシェードガイドを手に入れることはできますか
自宅で行う方法のキットに色見本が含まれている場合があります。含まれていない場合は、歯科医院で今の番号を教えてもらい、その番号を控えておく形でも記録として機能します。同じ条件で測り続けることのほうが、道具そのものより結果を左右します。
写真だけで判断してもいいですか
写真は光と撮影設定で色が変わるため、それだけで判断すると誤差が出ます。撮る場合は、場所・光・時間帯・カメラの設定をそろえてください。そのうえで、番号での記録と組み合わせると精度が上がります。
福岡で今の色を確認するにはどうすればいいですか
歯科医院で色見本を当ててもらうのが確実です。あわせて、どこまで変化しうるのかも同じ場で聞いておくと、目標の置き方が決まります。オンラインでの診察に対応している歯科医院なら、通院の回数を抑えながら相談を始められます。
まとめ|測れるようになると、判断できるようになる
ホワイトニングの「レベル」は、シェードガイドという色見本の段階を指しています。歯科で広く使われるものは4つの系統に分かれ、番号が大きいほど色が濃くなります。
そして、同じ見本でも色相順と明度順という2つの並べ方があります。系統を見分けるのが色相順、変化を見るのが明度順。「レベルが上がる」とは、明度順の並びで明るい側へ移ることです。
何段階動くかは、始める前の色・変色の原因・歯そのものの性質で変わるため、事前に決まりません。上限は歯の側にあります。
だからこそ、記録の取り方が効いてきます。開始前に記録し、同じ場所・同じ光・同じ時間帯で測り続ける。 施術直後ではなく数日おいてから測る。これができると、続けるかどうかも、いつ手を入れ直すかも、自分で判断できるようになります。
福岡博多矯正歯科のホワイトニング
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※ホワイトニングは自由診療(保険適用外)です。
・治療内容:マウスピースを用いたホームホワイトニング(国内で承認された薬剤を使用)
・標準的な費用:初月22,000円(税込/マウスピース作成を含む)、2ヶ月目以降11,000円/月(税込)。マウスピースをお持ちの方は初月11,000円(税込)
・主なリスク・副作用:使用中や使用後に歯がしみる(知覚過敏)、歯ぐきの一時的な白濁や刺激感、時間の経過にともなう色調の後戻りが生じる場合があります
・受けられない場合:無カタラーゼ症の方、妊娠中・授乳中の方、未治療のむし歯や重度の歯周病がある方などは受けられない場合があります
・詰め物・被せ物・差し歯などの人工物は薬剤では白くなりません。効果の感じ方や必要な期間には個人差があります
