キットを受け取って説明を聞いたものの、その場ですべては覚えきれない——自宅で改めて確認したくなるのは自然なことです。
注意事項は箇条書きで渡されることが多いのですが、そのままだと覚えにくく、書かれていない状況が起きたときに判断できません。そこで、守る対象ごとに4つの領域に分け、それぞれ理由をつけて整理します。理由が分かっていれば、応用が利きます。
なお、1日の進め方そのものはホームホワイトニングのやり方|1日の手順と、その理由をあわせて解説にまとめているので、ここでは手順以外を扱います。
注意事項は4つの領域に分かれる
分け方はこうです。
- 薬剤 — 保管と使い方
- マウスピース — 洗い方と保管、変形させないこと
- 口の中 — 装着の前後にすること・控えること
- 中断の判断 — どうなったら止めて連絡するか
このうち4つ目が、上位の解説にはあまり書かれていません。「こうなったら止める」という線が引けていないと、症状が出たときに迷います。 そこは丁寧に扱います。
薬剤について
冷暗所または冷蔵で保管する。 薬剤は熱・光・空気で分解が進みます。分解が進んだものを使っても、期待した作用が得られません。処方時の案内に従って、指定された場所に置いてください。
高温になる場所を避ける。 夏場の車内、直射日光の当たる窓際、暖房の吹き出し口の近く。これらは短時間でも温度が上がります。旅行や出張で持ち歩くときは特に注意が要ります。
量を増やしても速くはならない。 多く入れると、装着したときにマウスピースからはみ出します。はみ出した薬剤は歯ぐきに触れ、一時的な白濁や刺激感の原因になります。歯1本あたりに置く量は決まっています。
装着時間を自己判断で延ばさない。 濃度と時間はセットで設計されています。時間だけを延ばすと、作用が増えるより先に刺激が強くなります。薬剤の濃度と時間の関係はホームホワイトニングのジェルとは?濃度の意味と保管・期限の考え方で解説しています。
他人に譲らない。共用しない。 処方は、その人の口の中の状態をもとに決められています。同じものを別の人が使う前提にはなっていません。
子どもの手の届かない場所に置く。 口に入れる用途の製品なので、興味を持たれやすい点にも配慮が要ります。
期限を過ぎたものは使わない。 分解が進んでいるだけでなく、想定外の状態になっている可能性があります。
マウスピースについて
熱で変形します。 熱湯での洗浄、食器洗い機、煮沸消毒——どれも変形の原因になります。直射日光や車内の高温も同じです。
変形するとどうなるか。歯とマウスピースの間に隙間ができ、薬剤が均一に届かなくなります。 場所によって作用の強さが変わるため、色にムラが出ます。作り直しになれば費用も時間もかかります。
洗うのは流水と柔らかいブラシで。 ぬるま湯より冷たい水のほうが安全です。強くこすらなくても、薬剤は流水で落ちます。
歯みがき剤で磨かない。 研磨する成分が入っていると、表面に細かい傷がつきます。傷には汚れがたまりやすく、においの原因にもなります。
乾かしてからケースに入れる。 濡れたまま密閉すると、細菌が増えやすい環境になります。水気を切って、風通しのよい場所で乾かしてから収納してください。
破損・変形したら使わない。 縁が欠けた、白く濁った、装着したときに浮く——こうした変化に気づいたら、使用を止めて処方を受けた歯科医院に連絡します。
共用しない。 自分の歯型に合わせて作ったものです。
費用に関する注記(自由診療について)
ホワイトニングは自由診療(保険適用外)です。治療内容は薬剤による歯の漂白で、費用は歯科医院や方法によって異なります。主なリスク・副作用として、施術中や施術後に歯がしみる(知覚過敏)、歯ぐきの一時的な白濁や刺激感、時間の経過にともなう色調の後戻りが生じる場合があります。無カタラーゼ症の方、妊娠中・授乳中の方、未治療のむし歯や重度の歯周病がある方などは受けられない場合があります。効果の感じ方や必要な回数には個人差があります。
口の中について
装着の前に歯を磨く。 歯の表面に汚れや食べかすが残っていると、薬剤がそこに阻まれて歯に直接触れられません。磨いてから装着する、という順番に意味があります。
外した後2〜3時間は、色の濃いものと酸性のものを控える。 薬剤の作用の後、歯の表面を覆っているペリクルという膜が一時的に薄くなった状態になります。この膜が戻るまでの間は色素が付きやすく、酸の影響も受けやすくなります。控える食べものの具体例はホワイトニング中の食事|避ける時間と、自分で見分ける2つの基準にまとめました。
喫煙は着色の原因になります。 進めている間は特に、色が付きやすい状態が繰り返し訪れます。
未治療のむし歯や重度の歯周病があるまま始めない。 薬剤がしみやすくなるほか、症状を悪化させることがあります。始める前の診察で確認される項目です。
詰め物・被せ物・差し歯は色が変わりません。 天然の歯だけが明るくなるため、進めるほど差が目立つことがあります。前歯に人工物がある場合、色を合わせ直す時期も含めて相談しておくと安心です。
使用を止めて連絡する基準
ここが判断の中心です。次の5つに当てはまったら、その日の使用を止めて、処方を受けた歯科医院に連絡してください。
しみる症状が強い、または続く。 ホワイトニング中のしみる感じは一過性のことが多く、通常は24〜48時間程度で落ち着きます。それを過ぎても続く場合、あるいは日常生活に支障が出るほど強い場合は、続けずに相談します。症状の起き方はホワイトニングで知覚過敏になるのはなぜ?2つの経路と経路別の対処で解説しています。
歯ぐきが白くなった、痛みがある。 薬剤が歯ぐきに触れると、一時的な白濁や刺激感が起こることがあります。多くは時間とともに戻りますが、痛みを伴う場合や範囲が広い場合は連絡が要ります。次回から薬剤の量を見直すことにもつながります。
薬剤を飲み込んだ、大量に漏れた。 少量であれば大きな問題になりにくいとされていますが、量が多い場合や気分が悪くなった場合は、そのままにせず連絡してください。
妊娠が分かった、体調が大きく変わった。 妊娠中・授乳中は受けられない対象に含まれます。持病の治療が始まった場合も、続けてよいかを確認する場面です。
マウスピースが浮く、合わなくなった。 歯の位置が動いた、変形した、といった原因が考えられます。合わないまま使うと薬剤が均一に届きません。
そして原則です。迷ったら止めて連絡する。 1日休んでも、それまでの変化がなくなるわけではありません。自己判断で続けるより、確認してから再開するほうが結果的に早く進みます。
費用に関する注記(自由診療について)
ホワイトニングは自由診療(保険適用外)です。治療内容は薬剤による歯の漂白で、費用は歯科医院や方法によって異なります。主なリスク・副作用として、施術中や施術後に歯がしみる(知覚過敏)、歯ぐきの一時的な白濁や刺激感、時間の経過にともなう色調の後戻りが生じる場合があります。無カタラーゼ症の方、妊娠中・授乳中の方、未治療のむし歯や重度の歯周病がある方などは受けられない場合があります。効果の感じ方や必要な回数には個人差があります。
見落としやすい3つの状況
説明書に書かれていないことが起きる場面を挙げます。
旅行や出張に持っていくとき。 薬剤もマウスピースも高温に弱いので、車のダッシュボードや直射日光の当たる場所に置かないでください。移動の間は保冷できる袋に入れると安心です。
歯科治療の予定があるとき。 詰め物の作り替えや被せ物の予定がある場合、色を合わせるタイミングが関わります。天然の歯の色が変化している最中に人工物の色を決めると、後で差が出ます。 進行中であることを担当の歯科医師に伝えてください。
長い中断のあとに再開するとき。 数ヶ月使わなかったマウスピースは、歯の位置の変化や保管中の変形で合わなくなっていることがあります。再開の前に装着して、浮きがないかを確認してみてください。
ホームホワイトニングの注意事項に関するよくある質問
装着したまま寝てもいいですか
処方された時間を超えることになるため、原則として避けたい使い方です。濃度と装着時間はセットで決められており、長く着けても作用が増えるわけではありません。就寝時の使用を前提とした処方を受けている場合は、その指示に従ってください。
1日抜けてしまいました。やり直しになりますか
なりません。それまでに進んだ変化がなくなるわけではないので、翌日から通常どおり再開すれば大丈夫です。ただし、間隔が空きすぎると全体の期間が延びます。続けやすい時間帯を決めておくと、抜けにくくなります。
薬を飲んでいますが、続けても大丈夫ですか
服薬の内容によって判断が変わるため、ここで一律にお答えすることはできません。処方を受けた歯科医院に、飲んでいる薬を伝えて確認してください。新しく薬が始まったときも同じです。
福岡で相談するときはどうすればいいですか
処方を受けた歯科医院に連絡するのが基本です。オンラインでの診察やメッセージでの相談に対応している歯科医院なら、症状が出たその日のうちに確認できます。使っている薬剤の名前と濃度、装着している時間、いつから症状が出たかを伝えると話が早くなります。
まとめ|理由を知っていれば、応用が利く
ホームホワイトニングの注意事項は、薬剤・マウスピース・口の中・中断の判断の4つに分かれます。
薬剤は熱・光・空気で分解が進むので、保管の場所を守る。量や時間を自分で増やさない。マウスピースは熱で変形するので、熱湯や食器洗い機を使わず、洗って乾かしてから収納する。口の中は、装着前に磨き、外した後2〜3時間は色の濃いものと酸性のものを控える。
そして、止めどきの基準です。しみる症状が強い/続く、歯ぐきの白濁や痛み、薬剤を飲み込んだ、体調の変化、マウスピースが合わない——このいずれかに当てはまったら、使用を止めて連絡してください。
迷ったら止めて確認する。 1日休んでも進んだ分は失われません。この線を先に引いておけば、自宅で進めることへの不安はかなり小さくなります。
福岡博多矯正歯科のホワイトニング
通院の負担を抑えたい方に向けて、オンライン診療と自宅でのケアで進めるホワイトニングをご用意しています。3Dスキャンで採得した歯型からオーダーメイドのマウスピースを作成し、歯科医師の診断のもとでホワイトニングジェルと知覚過敏抑制剤をご自宅にお届けします。
- 診察はオンラインで完結。マウスピースをお持ちの方はご来院いただく必要がありません
- 歯型に合わせたオーダーメイドのマウスピースで、薬剤を歯の隅々まで行き渡らせます
- しみる症状に備えた知覚過敏抑制剤を同梱。経過は24時間LINEでご相談いただけます
※ホワイトニングは自由診療(保険適用外)です。
・治療内容:マウスピースを用いたホームホワイトニング(国内で承認された薬剤を使用)
・標準的な費用:初月22,000円(税込/マウスピース作成を含む)、2ヶ月目以降11,000円/月(税込)。マウスピースをお持ちの方は初月11,000円(税込)
・主なリスク・副作用:使用中や使用後に歯がしみる(知覚過敏)、歯ぐきの一時的な白濁や刺激感、時間の経過にともなう色調の後戻りが生じる場合があります
・受けられない場合:無カタラーゼ症の方、妊娠中・授乳中の方、未治療のむし歯や重度の歯周病がある方などは受けられない場合があります
・詰め物・被せ物・差し歯などの人工物は薬剤では白くなりません。効果の感じ方や必要な期間には個人差があります
