セルフホワイトニングについて調べると、二通りの説明が出てきます。「効果がある」というものと、「歯そのものは白くならない」というもの。相反しているように見えて、どちらを信じればいいのか迷うところです。
結論から書くと、どちらも正しいといえます。矛盾しているのではなく、働きかけている対象が違うだけです。この方式が相手にしているのは歯の表面に付いた着色で、歯そのものの色ではありません。だから「効果があるか」ではなく「何に効くか」で見ると、両方の説明が無理なく収まります。仕組みから順に見ていきます。
「効果があるか」ではなく「何に効くか」
同じ現象を、違う角度から説明しているだけです。
歯の表面には、飲食物の色素や喫煙のヤニが付着していきます。この着色に対しては、セルフホワイトニングは働きかけます。着色が落ちれば、その分だけ歯は明るく見えます。この意味で「効果がある」という説明は正確です。
一方、歯の内部に取り込まれた色素や、象牙質そのものの色に対しては働きかけません。これらを薄くするには別の仕組みが要ります。この意味で「歯そのものは白くならない」という説明も正確です。
対象を分けて考えれば、どちらの説明も成り立ちます。判断に必要なのは、どちらが本当かではなく、自分が変えたいのはどちらなのかです。
仕組み——酸化チタンと光の働き
光触媒で着色を浮き上がらせる
セルフホワイトニングの多くは、酸化チタン(二酸化チタン)を含んだ薬剤と光を組み合わせます。酸化チタンに光が当たると光触媒の作用が起こり、歯の表面と着色が接している面が分解されます。
浮き上がった着色を、そのあとブラッシングで落とす——これが一連の流れです。ポリリン酸やメタリン酸を使う方式もありますが、いずれも歯の表面に付いた着色に働きかける考え方は共通しています。
なお酸化チタンは、食品や化粧品にも使われている無機化合物です。
施術は自分で行う
この方式の名称は、施術を利用者自身が行うところから来ています。事業者が提供するのは場所と機器で、薬剤を塗る、光を当てる、洗い流すといった作業は自分で進めます。
なぜ漂白する薬剤を使わないのか
歯そのものの色を薄くする処置には、過酸化水素や過酸化尿素という薬剤を使います。これらを用いた歯の漂白は医療行為にあたり、扱えるのは歯科医師と、歯科医師の指示のもとで診療を補助する歯科衛生士です。
そのため、歯科医院以外の事業者がこれらの薬剤を扱うことはできません。制度としてそう定められているため、酸化チタンなど別の仕組みで着色に働きかける形が取られています。担当できる範囲が違う、という整理になります。歯科医院が担っている役割については歯医者のホワイトニングは何が違う?歯科医院が担う5つの役割から解説で解説しています。
到達点は「本来の自分の歯の色」
ここが、期待と結果を合わせるうえで重要なところです。
着色によって暗く見えていた分は、落とせば戻ります。つまり着色が付く前の状態、本来の自分の歯の色までは近づけます。
ただし、そこから先には進みません。象牙質そのものの色より明るくすることは、この方式の対象外だからです。「元の色に戻す」ことと「元の色より明るくする」ことの境界が、到達点にあたります。
目安になるのは、着色が付く前の状態です。ただし歯そのものの色は加齢によっても少しずつ変わるため、子どもの頃の色まで戻るという意味ではありません。今の歯から着色を差し引いた色、と考えるのが実際に近くなります。そこまでで目的を達するのか、それともさらに明るくしたいのか——判断はここで分かれます。
満足度は「自分の黄ばみが何由来か」で決まる
到達点が決まっている以上、満足できるかどうかは自分の黄ばみの原因で決まります。
| 黄ばみの原因 | セルフホワイトニングでの見込み |
|---|---|
| 飲食物やヤニによる表面の着色 | 変化が期待できる |
| 歯の内部に取り込まれた色素 | 対象外 |
| 象牙質そのものの色(加齢・体質) | 対象外 |
| 詰め物・被せ物・差し歯などの人工物 | 変わらない |
1行目に当てはまるなら、期待と結果は合いやすくなります。2行目以降が主な原因なら、この方式では届きません。
自分がどれに当たるかを試す前に把握しておけば、無駄な回り道を避けられます。原因ごとの手段の対応は歯の黄ばみを取る方法|原因別に「落とす・薄くする・覆う」で整理にまとめました。
自由診療についての注記
ホワイトニングは自由診療(保険適用外)です。治療内容は薬剤による歯の漂白で、費用は歯科医院や方法によって異なります。主なリスク・副作用として、施術中や施術後に歯がしみる(知覚過敏)、歯ぐきの一時的な白濁や刺激感、時間の経過にともなう色調の後戻りが生じる場合があります。無カタラーゼ症の方、妊娠中・授乳中の方、未治療のむし歯や重度の歯周病がある方などは受けられない場合があります。効果の感じ方や必要な回数には個人差があります。
「変化を感じなかった」という結果の読み方
試したけれど変わった気がしない、という場合に考えられるのは主に2つです。
ひとつは、黄ばみの原因が表面の着色ではなかった場合。象牙質の色が透けているタイプであれば、表面を落としても見た目は大きく変わりません。方式が働かなかったのではなく、相手にしている対象が違ったということです。
もうひとつは、もともと着色が少なかった場合。落とす余地がなければ、当然ながら変化の幅も小さくなります。日常のケアが行き届いている方ほど、この状態に近くなります。
逆にいえば、着色が厚く付いている方ほど変化を感じやすい方式でもあります。コーヒーやお茶をよく飲む、喫煙する、といった習慣がある場合は、落とせる余地が大きい状態にあたります。
歯科医院のクリーニングとの関係
表面の着色を落とすという目的で見ると、歯科医院のクリーニングも同じ領域にある選択肢です。
こちらは器具を使って物理的に着色や歯垢を落とし、あわせて歯石も取り除けます。歯石は自分では取れないため、この点は範囲が異なります。また歯周病の治療の一環として行う場合は、保険が適用されることがあります。
どちらを選ぶかは、通いやすさや目的によって変わります。着色を落とすことが目的なら、両方が候補になると考えておくと選択肢が広がります。
歯そのものの色を薄くしたい場合
到達点の話に戻ります。本来の歯の色より明るくしたいのであれば、対応するのは歯科医院で診察と処方を受けて行う方法です。
歯科医院で薬剤を塗って光を当てる方式はオフィスホワイトニングとは?1回の効果・必要な回数・持続期間をわかりやすく解説、処方を受けて自宅でマウスピースを装着する方式はホームホワイトニングとは?仕組み・効果・費用と「白くなる歯/ならない歯」の見分け方にまとめています。
こちらにも到達点はあり、エナメル質の厚みと象牙質の色によって上限が決まります。ただし着色を落とすだけの範囲より、届く先は広くなります。
自由診療についての注記
ホワイトニングは自由診療(保険適用外)です。治療内容は薬剤による歯の漂白で、費用は歯科医院や方法によって異なります。主なリスク・副作用として、施術中や施術後に歯がしみる(知覚過敏)、歯ぐきの一時的な白濁や刺激感、時間の経過にともなう色調の後戻りが生じる場合があります。無カタラーゼ症の方、妊娠中・授乳中の方、未治療のむし歯や重度の歯周病がある方などは受けられない場合があります。効果の感じ方や必要な回数には個人差があります。
セルフホワイトニングに関するよくある質問
歯そのものは白くなりますか?
歯そのものの色を薄くする働きはありません。働きかける対象は歯の表面に付いた着色で、それが落ちることで明るく見える形です。本来の歯の色までは戻せますが、そこから先へは進みません。
何回くらいで変化を感じますか?
回数は着色の付き方によって変わります。厚く付いている方ほど落とせる余地が大きいため、変化を感じやすくなります。逆に着色が少ない方は、回数を重ねても変化の幅は限られます。事前に自分の着色の状態を把握しておくと、見込みが立てやすくなります。
歯科医院のホワイトニングと併用できますか?
働きかける対象が違うため、両立しない関係ではありません。ただし歯科医院で漂白を進めている期間中の扱いについては、処方を受けている歯科医師に確認してください。薬剤や施術の間隔が設計されているため、自己判断で別の処置を挟むのは避けた方が安全です。
福岡で自分の黄ばみの原因を調べるにはどうすればいいですか?
歯科医院の診察で、着色が表面にとどまっているのか、内部まで及んでいるのかを確認できます。原因が分かれば、どの手段が対応するかも決まります。通院の時間が取りにくい場合は、オンラインで診察を受けられる歯科医院を選ぶ方法もあります。
まとめ|働きかける対象が分かれば、見込みが立つ
セルフホワイトニングは、酸化チタンと光の働きで歯の表面に付いた着色を浮き上がらせ、ブラッシングで落とす方式です。歯そのものの色を薄くする薬剤は、医療行為として歯科医院でしか扱えないため使われていません。
したがって到達点は、着色を落としきった状態——本来の自分の歯の色になります。着色が原因で暗く見えていたなら変化が期待できますし、象牙質の色が透けているタイプなら対象外です。
「効果があるか」という問いを「何に効くか」に置き換えると、判断の材料がそろいます。まずは自分の黄ばみがどこにあるのかを確かめるところから始めてみてください。
福岡博多矯正歯科のホワイトニング
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※ホワイトニングは自由診療(保険適用外)です。
・治療内容:マウスピースを用いたホームホワイトニング(国内で承認された薬剤を使用)
・標準的な費用:初月22,000円(税込/マウスピース作成を含む)、2ヶ月目以降11,000円/月(税込)。マウスピースをお持ちの方は初月11,000円(税込)
・主なリスク・副作用:使用中や使用後に歯がしみる(知覚過敏)、歯ぐきの一時的な白濁や刺激感、時間の経過にともなう色調の後戻りが生じる場合があります
・受けられない場合:無カタラーゼ症の方、妊娠中・授乳中の方、未治療のむし歯や重度の歯周病がある方などは受けられない場合があります
・詰め物・被せ物・差し歯などの人工物は薬剤では白くなりません。効果の感じ方や必要な期間には個人差があります
