歯の色を明るくしたい。ただ歯並びが整っていないと、そもそも受けられないのではないか——そう考えて手が止まる方がいます。調べても「歯並びを整えるのが先」という説明ばかりで、矯正の予定がない場合の答えが見つからないこともあります。
結論から言えば、歯並びが整っていなくてもホワイトニングは受けられます。 ただし、届きにくい面があること、そして色を明るくしても解決しない部分があること。この2つを知ったうえで進めるかどうかを決める必要があります。順に見ていきます。
受けられます。ただし2つの制約がある
制約は次の2つです。
薬剤が届きにくい面ができます。 歯が重なっていると、その内側の面に薬剤が触れません。触れなければ反応も起きないため、その部分だけ変化が小さくなります。
ホームホワイトニングのマウスピースが合いにくいことがあります。 ガタつきが大きいと、マウスピースと歯の間にすき間ができ、薬剤が保持されずに流れ出てしまうことがあります。
どちらも「できない」という話ではなく、程度によって結果の均一さが変わるという話です。軽い重なりであれば影響は小さく、大きなガタつきほど差が出ます。
制約①——重なった面に薬剤が届きにくい
ホワイトニングは、薬剤が触れた面から内部へ浸透して働きます。触れていない面では、何も起こりません。
歯が前後に重なっていると、隠れている面には薬剤が届きません。結果として、見えている面は明るくなり、隠れていた面はそのままという状態が生まれます。歯が動いたり、見る角度が変わったりしたときに、この差が見えることがあります。
程度による違いを整理すると、次のようになります。
| 歯並びの状態 | 起こりやすいこと |
|---|---|
| 軽い重なり(1〜2本が少しずれている) | 全体はほぼ均一に進む。すき間の奥に差が残ることがある |
| 中程度のガタつき | 見えている面と隠れている面で差が出やすい |
| 大きなガタつき | 差が明確に出る。均一さを求めるなら整えてからが有利 |
自分がどこに当たるかは、鏡だけでは判断しにくいところです。 診察で、どの面が隠れているのかを確認してもらうと見通しが立ちます。
制約②——ホームのマウスピースが合いにくいことがある
ホームホワイトニングでは、自分専用のマウスピースに薬剤を入れて装着します。この方式は、薬剤を一定時間そこに留めておけることが前提です。
ガタつきが大きいと、マウスピースと歯の間に不均一なすき間ができます。薬剤が流れ出れば、その部分の働きは弱くなります。あふれた薬剤が歯ぐきに触れ、刺激の原因になることもあります。
作製そのものが難しい場合もあり、そのときの選択肢は2つです。ひとつは、オフィスホワイトニングに切り替えること。 歯科医院で薬剤を直接塗布する方式なので、マウスピースの適合という問題が発生しません。費用の目安は1回15,000円から50,000円程度で、3回から5回ほど重ねるのが一般的です。
もうひとつは、歯並びを整えてからホームホワイトニングを行うこと。 時間はかかりますが、均一さという点では有利になります。
色ではなく影の問題もある
ここが見落とされやすい点です。重なった部分が暗く見えるのは、色が濃いからとは限りません。
歯が重なっていると、奥まった面には光が届きにくくなります。そこは影になり、暗く見えます。影は色の問題ではないので、薬剤で明るくしても消えません。
写真では、この差がさらに強く出ます。正面からの光が奥まで届かないため、重なりの部分が暗く写ります。「白くしたのに写真では変わらない」という受け止めは、ここから生まれることがあります。
つまり、歯並びが整っていない状態で得られるのは、歯そのものの色が明るくなるところまでです。並びによる陰影は別の問題として残ります。
この区別を先につけておくと、結果を正しく評価できます。明るくなったかどうかは、同じ面を同じ条件で比べて判断してください。 色の見方はホワイトニングの頻度はどのくらい?日数ではなく色で決める考え方にまとめています。
費用に関する注記(自由診療について)
ホワイトニングは自由診療(保険適用外)です。治療内容は薬剤による歯の漂白で、費用は歯科医院や方法によって異なります。主なリスク・副作用として、施術中や施術後に歯がしみる(知覚過敏)、歯ぐきの一時的な白濁や刺激感、時間の経過にともなう色調の後戻りが生じる場合があります。無カタラーゼ症の方、妊娠中・授乳中の方、未治療のむし歯や重度の歯周病がある方などは受けられない場合があります。効果の感じ方や必要な回数には個人差があります。上記の金額はすべて一般的な相場であり、特定の医院の料金ではありません。
矯正の予定がない場合の落としどころ
歯並びを整えるつもりはないが色は明るくしたい。この場合の進め方を4つ挙げます。
見える範囲を優先する。 笑ったときに見えるのは限られた範囲です。その範囲が均一に明るくなれば、目的の多くは果たせます。隠れている面まで完璧に揃えることを目標にしなければ、達成できる範囲は広がります。
目標を控えめに置く。 差が出やすい条件では、明るくするほど濃淡も目立ちます。行けるところまで進めるより、全体の調和が取れる位置で止める方が、見た目としては落ち着きます。
クリーニングを併用する。 重なった部分は歯みがきが届きにくく、着色汚れが溜まりやすい場所でもあります。汚れが原因の暗さであれば、落とすだけで印象が変わります。原因の切り分けは歯の黄ばみを取る方法|原因別に「落とす・薄くする・覆う」で整理で解説しています。
期待の置きどころを決めてから始める。 「全体が均一に明るくなる」ではなく「見える範囲が明るくなる」を目標にすれば、結果は想定の範囲に収まります。
なお、歯並びを整えることを勧められるとは限りません。 目的が色だけであれば、その範囲で進める相談ができます。診察のときに、色を目的にしていることを最初に伝えてください。
矯正を予定している場合の順番
将来的に歯並びを整えるつもりがあるなら、順番の考え方が変わります。
整えてからの方が均一になります。 歯が並んだ状態では薬剤が全面に届くため、濃淡が出にくくなります。時間に余裕があるなら、この順番が結果としては素直です。
矯正中に行えるかどうかは装置によります。 取り外しできる装置なら、外した状態で薬剤を使える場合があります。歯の表面に固定する装置を使っているときは、その部分に薬剤が届きません。装置別の可否は矯正中にホワイトニングはできる?装置別の可否とベストなタイミングを解説にまとめました。
保定期間中の扱いも確認してください。 歯並びが整った後も、後戻りを防ぐ装置を使う期間が続きます。この時期にホワイトニングを行えるかは、装置の形と歯科医院の方針によります。
いずれにしても、矯正とホワイトニングの両方を扱っている歯科医院であれば、順番をまとめて相談できます。 別々に進めると、それぞれの都合で予定がぶつかりがちです。
費用に関する注記(自由診療について)
ホワイトニングは自由診療(保険適用外)です。治療内容は薬剤による歯の漂白で、費用は歯科医院や方法によって異なります。主なリスク・副作用として、施術中や施術後に歯がしみる(知覚過敏)、歯ぐきの一時的な白濁や刺激感、時間の経過にともなう色調の後戻りが生じる場合があります。無カタラーゼ症の方、妊娠中・授乳中の方、未治療のむし歯や重度の歯周病がある方などは受けられない場合があります。効果の感じ方や必要な回数には個人差があります。
歯並びとホワイトニングに関するよくある質問
ムラが出たら後から直せますか
歯並びが変わらない限り、届かない面には薬剤が触れないままです。ただし、見えている範囲での濃淡であれば、回数を重ねることで差が縮むことがあります。歯を動かして面が出てくれば、その時点で改めて薬剤を使えます。
下の前歯だけガタついています。全体をやる意味はありますか
あります。上の前歯は笑ったときに見える範囲が広く、明るくなれば印象は変わります。下の前歯についても、見えている面は明るくなります。全体をやるかどうかは、どこが気になっているかで決めてください。
相談に行くと矯正を勧められませんか
色を目的にしていることを伝えれば、その範囲での相談ができます。歯並びを整えることは選択肢のひとつとして説明されることがありますが、決めるのはご自身です。むし歯や歯周病など治療が必要な状態がある場合は、それを先に案内されることがあります。
福岡で相談する場合、どう伝えればいいですか
「歯並びは今のままで、色を明るくしたい」と最初に伝えてください。そのうえで、どの面が隠れているか、どこまで均一にできそうかを確認してもらうと具体的な見通しが立ちます。オンラインでの診察に対応している歯科医院なら、通院せずにこの相談ができます。
まとめ|届く範囲を知ってから決める
歯並びが整っていなくても、ホワイトニングは受けられます。制約は2つで、重なった面に薬剤が届きにくいことと、ホームのマウスピースが合いにくいことがあることです。
加えて、重なりによる暗さは影の問題であり、色を明るくしても消えません。得られるのは、薬剤が触れた面が明るくなるところまでです。
矯正の予定がないなら、見える範囲を優先し、目標を控えめに置く進め方があります。将来的に整えるつもりがあるなら、整えてからの方が均一になります。
まずは自分の歯で、どの面が隠れているのかを確認してください。届く範囲が分かれば、期待の置き方も決まります。
福岡博多矯正歯科のホワイトニング
通院の負担を抑えたい方に向けて、オンライン診療と自宅でのケアで進めるホワイトニングをご用意しています。3Dスキャンで採得した歯型からオーダーメイドのマウスピースを作成し、歯科医師の診断のもとでホワイトニングジェルと知覚過敏抑制剤をご自宅にお届けします。
- 診察はオンラインで完結。マウスピースをお持ちの方はご来院いただく必要がありません
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- しみる症状に備えた知覚過敏抑制剤を同梱。経過は24時間LINEでご相談いただけます
※ホワイトニングは自由診療(保険適用外)です。
・治療内容:マウスピースを用いたホームホワイトニング(国内で承認された薬剤を使用)
・標準的な費用:初月22,000円(税込/マウスピース作成を含む)、2ヶ月目以降11,000円/月(税込)。マウスピースをお持ちの方は初月11,000円(税込)
・主なリスク・副作用:使用中や使用後に歯がしみる(知覚過敏)、歯ぐきの一時的な白濁や刺激感、時間の経過にともなう色調の後戻りが生じる場合があります
・受けられない場合:無カタラーゼ症の方、妊娠中・授乳中の方、未治療のむし歯や重度の歯周病がある方などは受けられない場合があります
・詰め物・被せ物・差し歯などの人工物は薬剤では白くなりません。効果の感じ方や必要な期間には個人差があります
